いざ北の大地へ。

「いつか行ってみたい」と憧れていたYOSAKOIソーラン祭り。札幌の街中が熱気に包まれ、胸が高鳴るような時間だった。夢に見た場所に自分がいることが、なんだか信じられない感覚で過ごした3日間を、厳選した100枚の写真と共に振り返りたいと思う。

第34回YOSAKOIソーラン祭り

北海道札幌市で毎年6月に開催されるYOSAKOIソーラン祭り。今年は国内外から約270チーム、約2万7,000人の踊り子が集結し、メイン会場の大通公園西8丁目を中心に、札幌市内17会場で演舞が行われた。6月4日から8日までの5日間で、観客動員数は約211万人にのぼったそうだ(YOSAKOIソーラン祭り公式サイト より)。これだけの数字が、この祭りの規模を物語っている。

北昴@大通公園西8丁目会場

笑”@大通公園西8丁目会場

グラフィックホールディングスpresents倭奏
@大通公園西8丁目会場

今回、僕は札幌駅近くのホテルを拠点に、2日目から参戦し、4日目まで撮影。初めてのYOSAKOIソーラン祭りだったので、会場間の移動やチケットのこと、撮影時のステージの明るさや距離感など、行ってみないとわからない点がいくつかあったが、あまり気負わず、まずは雰囲気を楽しむことを優先できればいいと思っていた。

札幌に到着するやいなや、ホテルから大通公園を散策。YouTubeで何度も見た西8丁目の演舞会場・メインステージを目の前にしたときは、「ここか〜!」と思わず一人で震え上がっていた笑

石川県から2チームが参加

能登を拠点に、これまで10年以上にわたって「祭り」を撮ってきた僕にとって、ヨサコイを継続的に撮るきっかけになったのが YOSAKOIソーラン日本海 。まだコロナ禍だった2022年、踊り子さんがマスクをして踊っていた年だった(Journal:ヨサコイに魅せられて)。ヨサコイは年間を通して祭りやイベントが行われていることから、とても身近なものに感じるようになり、チームも覚えていきながら、たくさん撮らせていただくようになった。祭りと同様に、撮ることはもちろん、人との出会いも楽しくて、写真家・カメラマンをはじめ、チームの方々とのつながりも写真家としての人生を豊かにしてくれていると感じている。

今年のYOSAKOIソーラン祭りには、石川県からは2チーム(The日本海&北國新聞 渚一世風美 )が参加。今大会で渚一世風美さんは「U-40大会」(40人以下のメンバーの演舞が審査対象)で見事、ファイナリスト(優秀賞)に選出。2チームが札幌で堂々と演舞する様子は石川県民としてとても誇らしかった。

そして今回、ありがたいことにThe日本海&北國新聞さんに同行し、新琴似会場や大通パレード会場では地方車(じかたしゃ)からも撮影させていただいた。演舞開始前の口上で能登半島地震のメッセージもあり、観客の方の注目も一気に高まったように感じた。YOSAKOIソーラン日本海組織委員会の選抜チームでもあるThe日本海&北國新聞さんは、とにかく楽しく踊られていることがとても印象的で、見ている方も自然と楽しい気持ちになる。素晴らしい演舞を間近で撮影することができて、本当に貴重な経験をさせていただいた。

The日本海&北國新聞

渚一世風美さんは、FUNKY!すすきの会場と道庁赤れんが会場で撮影させていただいた。大会への熱意、そして昨年の新曲お披露目から今日に至るまで、アップデートを続ける姿を見てきたので、U-40大会ファイナリストという形で石川県に成果を持ち帰ったことは本当にすごいことだと思う。この大会で結果を残すことがいかに大変かは、撮っていて強く感じたので、たくさんの努力が形になったことが、僕自身も本当に嬉しかった。

渚一世風美

今回参加した2チーム以外にも、石川県には素晴らしいチームがあるので、このJournalを読んで石川のヨサコイにも興味を持ってくださった方は、ぜひ「YOSAKOIソーラン日本海」の大会にも足を運んでみてほしい。

熱気にあふれる札幌の街

僕自身、これまで北陸以外のヨサコイの大会へ行ったことはあまりなかったので、石川県のチームを除くと、実はほとんどが初めて見る演舞だった。それでも、2年前に石川県で開催されたYOSAKOIソーラン日本海本祭でゲストチームとして参加されていた新琴似天舞龍神 さんはとても印象に残っていて、今回の祭りでも特に楽しみにしていたチームのひとつだった。

演舞が始まる前の独特の緊張感や観客の期待感が、ひしひしと伝わってきて、いかに愛されているチームか身をもって体感することができた。新琴似天舞龍神のホーム・札幌で素晴らしい演舞を見ることができて、僕にとって感動的な時間だった。

新琴似天舞龍神

札幌に行った初日から、初めて見るチームの演舞に圧倒され続けていた。「YOSAKOIソーラン」という文化が札幌という街にしっかりと根付いていて、小さな子どもたちの演舞からも「魅せる意識」の高さがすごかった。多くの人たちがこの舞台を目指し「この場所で勝ちたい」と頑張って取り組んでいる理由を強烈に感じた。

踊り子さんたちのあふれる笑顔や情熱的な想いは、見る人の心を動かし、まるで劇場にいるような感覚になった。ここでは、たくさん写真を撮った中から厳選した写真を並べていきたい。

北昴

華鼓節

コンサフリーク〜北海道武蔵女子学園〜

札幌大学La fête

翔舞龍神

夢想漣えさし

ど感動

室蘭百花繚蘭

JCB・夢翔舞

北海道大学”縁”

oh!愛で隊

北海道科学大学〜相羅

笑”

藤・北大&Honda Cars北海道

CHIよREN北天魁

札幌市立大学〜真花〜

北星学園大学〜廻〜

北海道医療大学〜桜雅〜

BASARA-覇砂羅-

平岸天神

これだけ写真を並べると、たくさん撮ったように見えるが、参加チームの数を考えるとほんの一部でしかない。見ることができなかったチームの方が圧倒的に多いので、会場間の移動やスケジューリングは、よりこまめに行う必要があるかもしれない。とはいえ、初めてのYOSAKOIソーラン祭りということで、撮影の感覚や会場の空気感など、いろいろと把握できたことは次に活かせると思う。

また来年、初夏の札幌を楽しみに

SNSでも書かせていただいたが、札幌では何ものにも代え難い貴重な経験ができた。これを機に、来年以降も継続してYOSAKOIソーラン祭りに行こうと思う。

自分にとって大切にしたい写真が、誰かにとっても大切な一枚になっていれば、これ以上嬉しいことはない。これからも一つ一つの撮影機会にしっかりと向き合いながら、精進していきたいと思う。札幌での素晴らしい時間を、本当にありがとうございました。

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